各所で触れられていますが、Microsoft社が技術情報を原則無償での公開を決めたようです。これはこれでとても有用かとは思うのですが、気になるのは条件。
NIKKEI NET(日経ネット):米マイクロソフト、主要ソフト技術情報を原則無償で公開
正式なライセンスを読んだわけではないのですが、各報道によると"非営利目的"について、利用可能という条件が非常に気になります。
この技術情報を元にソフトを開発した場合、これがLinuxのディストリビューションに含まれるとライセンス上の問題は発生しないのか?という疑問です。
Linuxディストリビューションは基本的に無償のものが多いとはいえ、RedHatやSuSE、組込み向けのMontavistaなど主要なLinuxの大半は商用利用に当たるのでは。GPLやBSDライセンスなど多くのオープンソース向けライセンスでは販売を禁止していないためこういった用途でも全く問題はありません。
が、ソフトのライセンス上は大丈夫でも利用した情報にMSの公開情報が含まれると話が非常にややこしくなりそうです。例えばsambaやNTFSのモジュールの開発にこの情報を利用したら、果たして現行のディストリビューションに含むことが出来るのか?それとも商用Linuxの場合、有償部分はサポートや自社開発ソフト部分だけだから大丈夫ということか?
なんだかPoison Needleを打ち込まれたような気がするのは私だけでしょうか。
MS社は未だ業界に支配的な影響力を持つ企業ですが、その歴史的な存在意義は数年前に終えたと思います。今後はいい落ち先を求めるのが吉では。
2008/02/24
Microsoftの技術情報公開
2008/02/17
なんとなくSilverthrneってPentium4の再来か?
Intelの新しいUMPC向けCPUの解説記事なのだが、
後藤弘茂のWeekly海外ニュース SilverthrneのパフォーマンスはDothan以上
シンプルな構造で高クロックなCPUで高性能をねらい、マルチスレッド性能はHTでまかなう。
何となくこの記事を読んでいて思ったのが。。。
それってPentium4やん!であった。
個人的に組み込みプロセッサは多少複雑でも1Ghzまでのクロックに収まって
後はマルチコアかなーと思っており、実際他の組み込み向けCPUメーカはそういう感じです。
後はビデオやオーディオなんかの専用ハードウェアなんかを取り込んで、という感じか。
まあUMPCはインテルの夢みたいなもんだから、いわゆる組み込みと比べてしまうとアレですが、業務用のシステムでも動画欲しいとフラッシュとか言われると困るので、やっぱりPCと同じソフトが動くのはとても楽です。
省電力で速いx86が出来ること自体は歓迎なのですが。
ほげ言語の話
プログラマが使うプログラム言語についてのLisp屋さんからの視点で鋭く分析した文章。
Beating the Averages (和訳)
個人的に、いわゆるプログラマという人種で、わずか数個の言語しか知らない人、特にLisp,SmallTalk,Cの3つの言語の洗礼を受けていない人間は基本的に信用してない。今ならRuby, Java, Python, Perlなんかも入れてもいい。出来れば機械語(アセンブラ)の洗礼も受けていて欲しい(組み込み屋なんで)
理由は真剣にプログラムというものの本質に関して取り組んだことがないと思うからだ。こういった複数の言語を理解していることは、プログラマの本質的な能力に対して大きな要素となりうる。普通に上に挙げた7(8)言語くらいはまあ使えるよ、とかいうレベルであって欲しい。
プログラム言語に関して真剣に取り組まなかった人の作るプログラムは、表面上は動作するのだが、やはり本質的な理解を欠くことが多い。人のタイプがわかるといった方がいいのかもしれない。
良いプログラマは手抜きで怠け者で、それでいて几帳面で勤勉である。本質に関する部分に対してはとても真面目で手間を惜しまない。実現される結果はある意味、手抜きでもいい。いや語弊があるかもしれないので言い直すと、結果のものを良くするために、結果に見える部分以外の所、フレームワークといわれるところであったりミドルウェアといわれる部分であったり、ライブラリという部分であったり、またはもっと下位の部分であったりに力を入れる。その上の部分は自然と付いてくるものである。
良い言語をマスターしている人は、これを自然と行っていく。それは言語の持つ力、もちろんそのライブラリ?にも影響を受ける。特に某M*のものしか知らない人はとても不幸だ。プログラム言語の持つ力はその人のソフトウェアを構成する方法論に強く影響する。複数の言語をちゃんとマスターしている人は、多かれ少なかれ、それらの言語から学び、得たものを使う。その善し悪しは重大である。
まあこの記事でLispの優位性を語ってるマクロであるが、私見ではこれはソフトウェアの真ん中から下の方を支えてくれる仕組みで、アプリケーションをわかりやすくもわかりにくくもしてくれる諸刃の剣である。おそらくちゃんと学んでいない人にとっては理解するのに教科書から始めねばならないかもしれない。
とりあえず、全てのプログラマには一度Lisp, SmallTalkを見て欲しいと思う。その結果実務には選択しないだろうが、理解する前と後ではだいぶ世界が変わるに違いない。(というか、ちゃんと理解するための勉強は、文法やライブラリの使い方の本だけでは無理ですから)
2008/02/14
NVIDIAがAMDを買う!?
実現すればかなり面白いことになりそうな記事。
売り上げ好調なNVIDIAが経営不振のAMDを買ってしまうかもという話です。
eetimes.jp 経営不振にあえぐAMD社、 NVIDIA社が買収か(2008/02/14)
IntelのCPUが絶好調なのに対し、性能面で大きく水をあけられつつあるAMD。
まあCPU事業だけではないでしょうが、このまま行くとPCのCPUは実質Intelだけになってしまいます。
やはり競争がないと。
NVIDIAがAMDを買う=ATIも買っちゃう=主要グラフィックプロセッサをNVIDIA+AMDが押さえることになりますね。
単純ではないでしょうが、NVIDIAのプロセッサ内蔵のAMD CPUなんて想像したらかなり楽しいことになりそうです。
2008/02/13
ダウングレード不要のjailbreak。ZiPhone
これは素晴らしい。
ZiPhone: jailbreak any version iPhone out of the box, including 1.1.3 - Engadget
試していませんが、元ファイルに細工するようで、ダウングレード不要だそうです。
これで簡単にjailbreak出来ますね。
近々公式SDKも出る予定のようですが制約次第でjailbreak熱は下がらないような気も。
怪しげなソフト、例えばエミュレータは今ひとつ遊べなかったのですが、
シェルなんかが使えないならやっぱりjailbreakは必要かな。
2008/02/11
TrendMicroがCramAVを使っているサーバ会社に特許違反申し立て
かなり気になる記事。疲れ気味なので全文きっちり読んでないのですが、アンチウィルスのメーカ、トレンドマイクロがオープンソースのアンチウィルスソフトClamAVを利用したサーバを販売しているBarracuda Networksを特許侵害の提訴を行っているそうです。
スラッシュドット・ジャパン | 広がりそうなClamAVの特許侵害問題
Linux.com :: Trend Micro patent claim provokes FOSS community, leads to boycott
詳細は読んでいないので詳しいことはいえませんが、スラドを見る限りこの会社の売っているアプライアンス製品の使っているプロクシ形式のスキャナが特許に引っかかるようですね。正直こんなのでも特許とれるんだって感じですね。
クライアントユースでは最近ではオープンソースや個人利用フリーとか、買っても安価なアンチウィルスソフトが増えてきたので、高価なトレンドマイクロの製品でなくても別に困らない状況ですよね。その中でもサーバで動作するClamAVは私のところのサーバにもインストールしておりかなり重宝しています。
毎年年末のソフト売り上げトップ10の半分を占めるセキュリティ製品を見ながら、バカらしいを通り越して、あきれていたのですが、これでまた一つ買う理由が減りましたね。
ついでにサーバでは使えないものの、フリーなセキュリティソフトのリンクを。
- AVG - Vista対応セキュリティソフト 日本語版 - AVG Anti-Virus Free Edition
- avast! アンチウイルス ソフトウェア - ALWIL Software がコンピュータウイルス, ワーム, トロイの木馬から保護
- Free Antivirus for Windows - Open source GPL virus scanner