2008/02/24

Microsoftの技術情報公開

各所で触れられていますが、Microsoft社が技術情報を原則無償での公開を決めたようです。これはこれでとても有用かとは思うのですが、気になるのは条件。

NIKKEI NET(日経ネット):米マイクロソフト、主要ソフト技術情報を原則無償で公開

正式なライセンスを読んだわけではないのですが、各報道によると"非営利目的"について、利用可能という条件が非常に気になります。

この技術情報を元にソフトを開発した場合、これがLinuxのディストリビューションに含まれるとライセンス上の問題は発生しないのか?という疑問です。

Linuxディストリビューションは基本的に無償のものが多いとはいえ、RedHatやSuSE、組込み向けのMontavistaなど主要なLinuxの大半は商用利用に当たるのでは。GPLやBSDライセンスなど多くのオープンソース向けライセンスでは販売を禁止していないためこういった用途でも全く問題はありません。

が、ソフトのライセンス上は大丈夫でも利用した情報にMSの公開情報が含まれると話が非常にややこしくなりそうです。例えばsambaやNTFSのモジュールの開発にこの情報を利用したら、果たして現行のディストリビューションに含むことが出来るのか?それとも商用Linuxの場合、有償部分はサポートや自社開発ソフト部分だけだから大丈夫ということか?

なんだかPoison Needleを打ち込まれたような気がするのは私だけでしょうか。

MS社は未だ業界に支配的な影響力を持つ企業ですが、その歴史的な存在意義は数年前に終えたと思います。今後はいい落ち先を求めるのが吉では。